所属するバンドや音楽や本についてのお話です。などなど。
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なにもないところで如何に楽しく過ごせるか。
そういうところへ足を伸ばしてきました。
そういう場所得意です。
9歳くらいだった頃の話をします。
実家のすぐ近くに小さな古墳があって、そこで毎日遊んでいました。
古墳といっても木は生え放題でカイワレダイコンみたいになってるし、
だれだかわからないけど、物事をきちんと考えない人間の手によって
鳥居と小さな社は建てられちゃうしで、不憫な種類の古墳なんだけど。
ぼくは長い長い夏休みのことを思い出すと、きまってその古墳
(青塚って呼んでいた)の、丸の部分のてっぺんに立つ双子の木が
頭に思い浮かびます。
ご存知のように、前方後円墳はテルテル坊主のような形をしていて、
大抵は頭にあたる丸の部分に故人が祀られています。
僕はいつも祠の真上に当たる小高い丘の双子の木の間に座って、
その日手に入れた木の皮をじっくりほれぼれ眺めているんです。
裏、表、裏と。
青塚にある巨木を見上げると、ささくれのように木の皮が剥けかけていて、
それを棒で叩いたり、下からこずいたりして、できるだけ大きいまま手に入れようと
時間を忘れて収集に励んでいました。
単純に、大きな木の皮ほど「良いもの」で、小さいのは「家来」。
剥げかけた木の皮はそれでもまだ弾力があって、なかなか落ちてこないのです。
そんなこんなで苦労して手に入れた木の皮なんだけど。
件の双子の木のじんめりとした股の間でひとしきり眺め終わると。
20メートルほど離れたところにある電力会社の施設に向かって
手裏剣の要領で力いっぱい投げるのでした。
「チャンプ」も「家来」もなしに全部。
もちろん小さいものから順番に。
これが9歳くらいの僕の夏休みにおける娯楽のありかたでした。
兄弟と遊ぶよりこっちのほうを好んでいました。
ある夏休みの良く晴れた、しかし青塚は相変わらずしめっていた一日。
ぼくの孤独の楽しみに割って入る闖入者が現れました。
しらない場所から来たしらない女の子です。
長いので続く
そういうところへ足を伸ばしてきました。
そういう場所得意です。
9歳くらいだった頃の話をします。
実家のすぐ近くに小さな古墳があって、そこで毎日遊んでいました。
古墳といっても木は生え放題でカイワレダイコンみたいになってるし、
だれだかわからないけど、物事をきちんと考えない人間の手によって
鳥居と小さな社は建てられちゃうしで、不憫な種類の古墳なんだけど。
ぼくは長い長い夏休みのことを思い出すと、きまってその古墳
(青塚って呼んでいた)の、丸の部分のてっぺんに立つ双子の木が
頭に思い浮かびます。
ご存知のように、前方後円墳はテルテル坊主のような形をしていて、
大抵は頭にあたる丸の部分に故人が祀られています。
僕はいつも祠の真上に当たる小高い丘の双子の木の間に座って、
その日手に入れた木の皮をじっくりほれぼれ眺めているんです。
裏、表、裏と。
青塚にある巨木を見上げると、ささくれのように木の皮が剥けかけていて、
それを棒で叩いたり、下からこずいたりして、できるだけ大きいまま手に入れようと
時間を忘れて収集に励んでいました。
単純に、大きな木の皮ほど「良いもの」で、小さいのは「家来」。
剥げかけた木の皮はそれでもまだ弾力があって、なかなか落ちてこないのです。
そんなこんなで苦労して手に入れた木の皮なんだけど。
件の双子の木のじんめりとした股の間でひとしきり眺め終わると。
20メートルほど離れたところにある電力会社の施設に向かって
手裏剣の要領で力いっぱい投げるのでした。
「チャンプ」も「家来」もなしに全部。
もちろん小さいものから順番に。
これが9歳くらいの僕の夏休みにおける娯楽のありかたでした。
兄弟と遊ぶよりこっちのほうを好んでいました。
ある夏休みの良く晴れた、しかし青塚は相変わらずしめっていた一日。
ぼくの孤独の楽しみに割って入る闖入者が現れました。
しらない場所から来たしらない女の子です。
長いので続く
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